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春に想う 13話 - 22歳の春(7)

もう22歳の年も暮れようとしていた。
相変わらず俺は、バイト業に専念していたが、何か吹っ切れないものがあった。
フリーターをはじめてわずか1年足らずだが、
金銭的にはかなり充実していたにもかかわらず、体力的には楽ではなかった。
風が冬の訪れを感じさせるにつれ、思い切って大学を飛び出したときのような
勢いはだんだん薄れてきた。
疲れるわりには、何の充実感もないことが、日に日にボディーブローのように
精神的に俺を疲れさせた。

いまさら元の生活に戻りたい、などと、ぬけぬけと言えるはずもなかった。
しかし、自分で店を経営出来るようになるまでがんばるとはいうものの、
コーヒーを施したり、軽食喫茶を経営できたとして、それが俺のゴールなのか?
それがほんとにしたいことなのだろうか?

『何はともあれ、やってみる』というのは、俺の生まれつきの信念だ。
何を考えたにしても、やはり実際経験するまでのその中身はわからない。
今毎日働きながら感じる虚無感と退屈さが、おれがやりたかったことの中身か、と、
という想いが、心を満たし始めた。

道を歩けば棒にあたるほど、喫茶店日本のあちこちにある。
数えたら、数え切れないくらいあるだろう。
それぞれを舞台にいろいろな人間模様があるかもしれないが、
どこの店も、コーヒーを沸かしてサンドイッチを作って、皿を終わって1日が終わる。

こだわりあるショットバーで何十年も酒を作りながら生きていくバーテン人生も
確かに、カッコいいし、いいなぁ、正直と憧れた。
毎日同じレシピで酒を作って、きれいにグラスを飾って、客に出す。
それの繰り返しにすぎない。

働いているうちに、売り上げについても良くわかってくるようになった。
1日10万を売り上げる店なら相当すごい。
喫茶店なら、1日10万円売るためには、客単価500円としても、
200人の来客が必要だ。
営業時間が朝11時から夜の8時までだとすると、1時間当たり平均20人強。
個人経営の店ならかなり忙しいだろう。
客が1人店に20分いるとすれば、最低7脚の椅子が必要なる。
テーブルにすれば4テーブル前後だろうか?
俺が働いた店は、平日の売り上げは平均して、一日数万円程度だった。
人を2人雇うと、売り上げの半分くらいは人件費で飛ぶことになる。
一等地を借りたなら、テナント料は月100万以上だろう。
一日3万という計算になる。
これに、仕入れを考えると、必ずしも割に合う商売でない。

もっと自分の能力を磨いて、自分にしかできない仕事を探さなければならない。
いつしか自分の中でこの考え方が主流になってきた。
川の流れのように、気持ちは日に日に募り、
まだ若いこの貴重な時間をフリーターをして、日銭を稼ぐために
費やしていいものだろうか、と心から、そう思うようになった。

たしかに、大学を出る前からそんなことはわかっていたのかもしれないが、
俺はすべてを振り切って、外に出た。
そして、1年もたたないうちに、考え方を変えようとしている。
なんと、軟弱な人間なんだろう、やはり、心は震えるように悲しかった。
しかし、人間は柔軟でなければならない。
こうなるには、この1年足らずの月日が必要だったのだ、と思えば、それでいいのだ、と、
心で思えるようなるまでには1週間ほどかかった。
物事はやってみるまではわからないのだ、と自分に言い聞かせた。

好きな言葉に、
”Today is the first day of rest of your life”
という言葉があるが、まさにそういう気分だった。
後悔するよりも、前に進むしかないのだ。
今日から何かを始めればいいのだ。
今を真剣に生きれば、いい過去もいい未来も出来る、そう思えばいい。
俺はその日から、自分の人生を見直すことにした。

大学に復学するかと言う決断はまだはっきりとしたわけではなかったが、
それも1つの道かもしれないと思い出したのはこの頃だった。
ただ、戻るなら、今度は必死に勉強しようと思った。
そう思えるようなっただけでも、他の親のすねをかじる学生よりは
立派で素晴らしいと自分を誇れるようなるだろうと、思っていた。

その年のクリスマス、俺はためたお金で、コンピューター一式を購入した。
その当時、これからはコンピューターが使えなければ役に立たないと、という
自分の自論に従っただけだ。
当時コンピューターといっても今ほど、楽な機会ではなかった。
MS-DOSと言われるOSをつかって、コマンドを書かなければならなかった。
EPSONの386Mと言う機種が当時、32万円もした。
ハードディスが、たった60メガで、6万円もした。
でも、俺は自分に投資した。
その当時身につけたコンピューターの知識は今も健在で、何よりも役に立つのが、
当時必死で覚えたブランドタッチかもしれない。

俺は、金をもうけるためには、経済に詳しくならないと想い、株に投資することも始めた。
1人で、証券会社を訪れて、たったの数十万円だったが、
当時『東ソー』とういソーダ株を買って、
毎日日経新聞を購読して、眺めていたことは、今でも忘れない。

この2つの挑戦は俺にいろんなことを教えてくれたのだが、
もっとも大きな教訓は知ることの喜びだった。

やはり、知っているのと知らないのとでは、ぜんぜん世界が違う。
しかし、ただで物事を知ることは出来ないのだ。
知るために努力をしなければならない。

つまりそれが勉強だと言うことに気づいた。
23歳の春がやってくる頃だった。

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