Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://stayinus.blog21.fc2.com/tb.php/82-c74f95ad

-件のトラックバック

-件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

春に想う 11話 - 22歳の春(5)

1年で春と言えば、3、4、5月かもしれないが、
人生で春と言えばいったい、何歳くらいをさすのであろう?
中国の古い思想では、青春、朱夏、白秋、玄(黒)冬と季節が続く。
もし青春という言葉が、人生において何も怖がらずに生きていける時代のことを
言うのだとしたら、まさにこの頃が俺にとっての青い春だったのかもしれない。

今でも、ずっと人生が春であればいいと思う時がある。
そうすれば、何も怖がらずに、新しいことに挑戦し続けれらるのだろう。
22歳は俺にとって何も怖くなかった年かもしれない。
なぜなら、自分がどこに行こうとしているのかビジョンもなく彷徨っていても、
俺はそうすることが正しいことだと無条件に信じることが出来たからである。
今思えば、これは、いささか無謀だったろうし、
どこへどう流されたとしても、仕方ないような環境の中で俺は生きていたのだ。

夜の仕事は酒は縁が切れない。
自分の職場には、ウィスキー、スピリッツ、ワイン、スパークリングワイン、
そしてリキュールが全部でざっと百種以上はあった。
人に酒を勧める以上自分が味がわからなければ酒など勧められない。
だから、テイスティングと称していくらでも好きな酒が飲めた。
リキュールだって、スピリッツと組み合わせれば、
ざっと軽く百種以上のカクテルを作る事ができた。
俺は、飲みたいだけ酒を飲んだし、作りたいだけ作りたいカクテルを作った。
仕事が終われば飲みに行くことも多々あったし、休みの日は家で飲んだ。

水商売をしていくと、毎日のように酒に浸されるので、
働けなくなり、思考能力が衰弱し、性格がルーズで凶暴になっていく。
それを通り越すとアル中になるのだが、Gスポットの店長O崎はまさにそうだった。
真夏の暑い、日中でも30度を優に越すような昼下がりでも、
いつも持っている手提げかばんにジンのボトルを忍ばせ、隠れて飲んでいた。
勤務中でも、勤務の後でも隠れて酒を飲んでいた。
字を書くときに手が振るえ、目が黄色かったので誰の目にも明らかだった。

若い場合は酒に対する抵抗力はまだあるが、女に目がない場合が多い。
夜、店に来る女の子に店の酒を飲ませるだけのまして、
あることないこと嘘を言って、家につれて帰ろうと必死になるが、
成功する確率はそう高くない。
成功した場合を、『お持ち帰り』といっていたが、成功するとやはり鼻が高くなる。
俺は、正直で思っていることを言う人間だから、まず成功することはなかった。
しかし、傍らで見ていると、男が考えているのは女の事ばかりであることが良くわかった。
もちろん、引っかかる女にも問題がないわけではないが、
女も引っ掛けられて喜んでいるようにしか見えなかった。

こんな感じで、毎日、大学ではめったに見れない人間模様が
目の前で展開されていくのである。見るものすべてが真実だった。

Gスポットの客は殆どが男女の若いカップルだった。
殆ど、男が勘定を済ませていく。いったい、男とはそういうものか?と
思い知らされたような気がした。クリスマス、バレンタインデー、
などメジャーな記念日は間違いなくカップルで店は飽和状態になる。

女の前でいい気になって酒を勧めるのはいいが、
『ダイキリ』を『ダイリキ(大力)』と頼んでみたり、
または、『シンガポールスリング』のことを、
『シンガポールスリリング』とか言ってみたり、
こちらは笑いをこらえるので精一杯だった。

女の前でいい気になって、酒を飲んだはいいが、
トイレをげろで汚したりするやつもたくさんいた。

ある男など、女がトイレから出てこないと
心配そうに尋ねてくるので、T飼が見に行くと、
女がスカート脱いでパンツ一枚の姿で
床にひっくり返っていた事もあった。
これを見たときには、唖然としたが・・・。

みんな格好をつけているが、つけているのは格好だけで、
こういう姿を素面(しらふ)で見ていると、
人生などそういうものかと、冷静に見る目が出来てしまった。

この店を通して、俺はやっぱり数々のことを学んだ気がする。
これが自分に人間としての幅を広くしてくれたような、そんな感じである。

大学を無鉄砲に飛び出してから、半年ぐらいたった頃だろうか、
当時、自分と将来店を経営しようとしていたKが店にやってきた。
彼は、1時間ほど店で飲んでいたが、
帰り道祇園を歩いているときに、彼にはもうその気がないことがはっきりしたのだ。
彼は、当時勤めていた喫茶店で社員に就職することになったと、俺に伝え、
俺と一緒に借りていたマンションも、更新しないと、言った。

俺は、しばらく愕然としたが、少し心のそこにあった物が揺らいだような気がして、
その後、Kとは音信不通になった。
←ここをクリックして『人気ブログランキング』に1票
スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://stayinus.blog21.fc2.com/tb.php/82-c74f95ad

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

simple digital clock


X-DAY

Flashカレンダー

ブログ内検索

プロフィール

露と落ち 露と消えにし
わが身かな
浪速のことも 夢のまた夢
豊臣秀吉
人生なんて、そんなものかもね

stayus

Author:stayus
【ブログランキング参加中】


にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ

FC2 Blog アメリカ・カナダ・ハワイ ランキング

アフィリエート・広告

edita.jp【エディタ】

Google PageRank

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。