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春に想う 7話 - 22歳の春(1)

結局、2年も浪人して入った大学生活に1年もたたないうちに飽
きてしまった。
M教授に勧められて、寸前のところで退学届けを休学届けとして、
教務係に提出した時の自分は、アクセル全開の車をフリーウェイで走らせているほど、
心が爽快で、誰も俺の真似なんて出来やしない、自分だけの人生を創って見せるんだと、
気持ちが高ぶるのを抑えられなかった。

大学に登校した最後の日を誰と惜しむこともなく、
誰と挨拶を交わすこともなく、1人で大学を去った。
所詮、この世の中自分ひとりだと、今まで以上に強く心に刻んだ。

もう、大学には行かないと、決意をしたのを今に思い出す。
今から思えば、何がそこまで自分をそうさせたのか、時々思い起こすと楽しくなる。
なぜなら、それは、紋切り型のどこを切っても同じキャラクターが現れる金太郎飴のような
大学生の1人として生きることを、自分で精一杯拒否した結果だったからである。
もっと、スマートで、大人らしい表現方法があったにもかかわらず、
自分のとった行動は、2年前、一浪して大学受験に失敗したときと、
なんら変わらない衝動的でゴツゴツとした、生きている感情をそのままの形で
表現した駆け引きの全くない純粋な行動だったと、思う。

俺は、3月の終わりから、京都のマンションに引っ越した。
引っ越す歳に、母親が泣きながら、車の運転手席に座る俺の腕をつかんで
制しようとするのを振り切って、家を出た。
はっきり行って気持ちいいものではなかった。

俺は自分で始めて借りたマンションに移り住んだ。
京都は、西院の近くの阪急電車の西京極の駅のすぐ近くだった。
4畳半の部屋が2つ、それにほんの1畳ほどのリビングとキッチン、
ユニットバス・トイレがついて、同時で家賃6万ほどだった。
家賃は、同居人のKと折半だった。
Kとは、一緒に店を持つのが夢だった。
彼は、八尾で『カラフネヤ』(喫茶店)でバイトしていた。
彼は月に何回か会う予定だった。

1人暮らしは楽しかったが、1週間もたたないうちに、
たった4畳半のコンクリートの部屋が地獄につながる牢獄に見えた。
大学を去ってしまったことで、取り留めのない後悔と波のように押し寄せてきた。
不安は、繰り返し、繰り返し襲ってきた。
不毛な荒野に何の防御もなく
飛び出した一匹の野良猫か、野良犬にでもなった気分だった。
俺は人に吼えるタイプではないので、多分、野良猫がいい表現かもしれない。

もう後には引けない。
自分で自分を鼓舞したが、その感情はしばらく続いた。
4月になった。
22回目の春になった。

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